電気不足で電気代が上がるって本当?今後の予想を解説

これから電気が不足して、電気代がどんどん上昇するかもしれない。 

そんな記事やニュースが最近増えてきていますよね。 

日本でも寒波の影響なのか、1月の電気代が多く請求されてしまうかもしれないと話題になっています。 

日本の公的研究機関「一般財団法人 電力中央研究所」では、電気代の上昇は一時的なものではなく、燃料価格情報により、継続的に徐々に値上がりしていき、2030年では2010年比で36%も電灯電力総合単価が上昇すると予想しています。 

電気代は毎月誰でも払っているので、値上がりは心配ですよね。 

でも、私は今より電気代が下がることはないものの、大幅に値上がりすることもないのではないと予想しています。 

この記事では、 

電気代が高騰するかもしれないと言われている理由と、今後の予想、そして注意しておくべきことについて解説していきます。 

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電気代が高騰するかもしれない理由は石油不足 

日本では原子力発電所が停止したことで、火力発電所が占める発電の割合が多くなり、発電に必要な石油の価格によって電気代が影響を受けやすいです。 

石油の需要は今後も高まり続けていくので、「石油と比例して電気代も上がるのでは?」と心配されているわけですね。 

石油が値上がりするということがピンと来ないという方もいるかもしれませんが、 

この先数十年位では石油が不足するようなことはないものの、人口が増えるにつれて石油需要も増えていくので、値上がりするかもしれないと言われています。 

新生銀行の以下記事は今後の石油需要をわかりやすくまとめています。 

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少し本題と逸れますが、コロナショックで原油先物がマイナスになったというニュースで、「石油の価値って下がっているのでは?」と思った方もいるかもしれません。 

この話はあまり将来の石油の価値とは関係が無く、先物取引というのは、予め決められた期限になると商品(原油)を引き取らないといけないというルールがあるので、保管コストが高い原油を引き取れずに、お金を払ってでも手放したいという人が多いということなので、 

コロナが収束して需要が回復すれば、また徐々に石油の価格は上がっていくと思われます。 
 

それでも、電気代はあまり変わらないと予想できる理由 

石油の需要が高まっていくから電気代が上がるかもしれないという話を前の章でしましたが、 

私自身は電気代は今からあまり変わらないかもしれないと思っています。 

再エネという言葉を聞いたことがあるでしょうか。 

再エネとは再生エネルギーの略称で、太陽光発電や風力発電、バイオマス等の石油に頼らずに自然のエネルギーで発電する電気のことです。 

日本は2019年では再エネ比率は19%程度ですが、2030年ではこれが大幅に上がっているかもしれません。 

英国のコンサルティング会社であるウッドマッケンジーが、2030年までに日本の再エネ比率は27%を超え、風力発電や太陽光発電のコストは30%以上下がると予想しています。 

2030年における日本の再エネ比率27%。10年間で費用3割減を想定 | 電気新聞ウェブサイト
 英コンサルティング会社のウッドマッケンジーは8月19日、2030年の日本の電源構成に占める再生可能エネルギー比率が政府目標を上回る27%に達するとの予測を発表した。今後10年で風力発電や太陽光発電のコストが30%以上下がると想定。卸電力価格も安定的な推移が続き、政府が電気料金を高騰させずに支援策を展開しやすいと見込む...

電気が再エネに移行されている自覚はあまりないかもしれませんが、 

私達も電気代から「再エネ賦課金」という形で貢献しています。 

「再エネ賦課金」とは再生可能エネルギー発電促進賦課金の略称で、”再生可能エネルギー”、”促進”という言葉の通り、再エネを促進するために払っています。 

これは電力会社が、再生可能エネルギーを買い取るための費用を負担するために活用されており、再生可能エネルギーを安くなりすぎず、一定の価格で買い取ることで、再エネを促進しています。 

原子力発電所の再開の有無によっても電気代は変わってくると思いますが、 

順調に再エネ比率が上がっていけば、大幅に電気代が上がってしまう…ということは避けられるかもしれません。 

電気代について注意しないといけないこと 

最後に、電気代について注意点を解説します。 

Twitterで、電気代が10倍になるかもしれないという記事が注目を浴びていましたが、 

これは「新電力」と呼ばれる市場連動型の電気料金プランに加入している方が、今年(2021年1月)のように寒波で電気の需要が上がった場合に、電気代が上がってしまうというものです。 

市場連動型の電気料金プランは、需要が少ない日中帯に電気を利用する方にとっては通常より安く電気を利用することができるメリットがあるのですが、急な電気需要の上昇に対応できずにかえって電気代が高くなることもあるというデメリットもあります。 

電気代が高くなるから、少しでも安くできる方法を探す方もいると思いますが、 

市場連動型には注意するようにしてくださいね! 

まとめ 

本記事では電気代が上がるかもしれないと言われている理由と、今後の予想を解説しました。 

「将来、電気代が大幅に上がるかもしれない」といわれると不安になりますが、 

電気の需要が上がることはわかっていることなので、少なくとも日本では、再エネ比率を上げることで、電気代が大幅に上がらないように対策されており、2030年頃までは電気代は今とそこまで変わらないと思います。 

ただし、「備えあって憂い無し」ですので、今のうちから節電のクセを付けて、対策しておくと安心かもしれませんね! 

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