消えたジャック・マー氏…彼がしてきた偉業について

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ジャック・マー氏とは何者なのか

皆さんはアリババグループという企業を知っているでしょうか。

そう、あの通販サイトのアリババを運営している会社です。

アリババは、中国の大手情報技術グループであるアリババグループが運営するECサイトであり、BtoBのECサイトでは世界有数のシェアでAmazonに匹敵するとされています。

そのアリババグループの創業者がジャック・マー氏なのです。

ジャック・マー氏は1999年にアリババグループを創業して以来、堅調に事業を成長させ、2007年にはソフトバンクの取締役にも就任しました。

また、中国本土の起業家で初めて『フォーブス』(Forbes)に名前が掲載されました。

フォーブス(Forbes)とは、アメリカ合衆国で発行されている経済雑誌です。

そんな快進撃のさなか、ジャック・マー氏は新たなステージへと進もうとしていました。

アリババグループの金融関連会社アント、史上最大規模のIPO

アリババグループは「 Alipay (アリペイ)」「アント」などの多くの事業を手掛けており、オンライン決済プラットフォームの「 Alipay (アリペイ)」は使用している方も多いのではないでしょうか。

「アント」は、金融関連会社であり、中国の電子商取引市場におけるオンライン決済サービスとして始まりました。

当初は決済関連サービスに特化した事業を展開しておりましたが、今では消費者向け融資の与信事業や保険商品も販売しております。

ジャック・マー氏は、「アント」を”フィンテック”ではなく、金融よりテクノロジー主体の”テックフィン”企業と呼んでおり、IT企業としての企業価値を提供していると述べています。

そんな「アント」が満を持してIPO(新規株式公開)を行おうとしました。

上海証券取引所及び香港証券取引所との同時上場を目指し、資金調達額はIPO史上最大規模の345億ドル(約3兆6000億円)であり、多くの投資家たちから注目を集めました。

ジャック・マー氏の大失態

世界中から注目を集めているIPOの前日にあたる10月24日夜、上海市でジャック・マー氏のスピーチが開催されました。

このスピーチの中で彼は次のことを述べました。

「中国の金融市場にシステミックリスク(個別の金融機関の支払不能等や、特定の市場等の機能不全が、金融機関・市場・金融システム全体に波及するリスクのこと)は存在しない、システムそのものがないからだ

「文書による禁止事項が多すぎて政策を機能しきれていない、組織の存在こそが経済にとってのリスクである

我々の功績によって、人類史上最大規模の融資価格を決定し、初めて成し遂げられる、最大規模のIPO価格設定である

以上のような発言は、中国の金融市場が遅れていることを指摘しています。

また、中国の組織体制と文書による時代遅れの禁止事項こそが、経済にとってリスクとなっているとも発言しています。

上海市でのジャック・マー氏のスピーチは当然、中国当局も注目していたことでしょう。

その証拠に11月2日、中国人民銀行・中国証券監督管理委員会・中国銀行保険監督管理委員会・国家外貨管理局という4つの金融当局からジャック・マー氏とアリババの幹部が召喚され、同社の業務指導命令が下されました。

そして11月3日には、アントの上場延期決定の発表がなされました。

今回の騒動から見える中国

今回の騒動によって最大規模のIPOが見送られたことは、世界中の投資家たちを落胆させることとなりました。

これに対し中国政法大学のZhang Zixue教授は、「中国では大手IT企業が金融分野に進出することを問題視している、アントは問題点やリスクを徹底的に調査し予防措置をとる必要がある」

と発言しています。

これはどういうことかというと、アントは自社をIT企業として売り出していますが、中国当局はアントを金融セクター企業とみなしています。

金融機関は通常、融資に関して中国当局の厳しい監視対象となっていますが、アントは監視監督が金融機関ほど厳しいものではありませんでした。

IPO延期の決定発表当日に、共産党機関紙の”経済日報”「資本市場のすべての段階には市場のルール及び厳格な監視管理が適用される。市場における人々は主体的にルールを守り、敬うことが求められる。例外は認められない

この経済日報を読み解くに、中国当局による監視管理が当然に適用されるべきであり、アリババグループであっても例外ではないという意図が汲み取れます。

今後はアントに対しても中国当局による厳しい監視がなされることでしょう。

今後の動きについて

さて、今回のIPO延期を受けてアントを率いるアリババグループはどうなるのか。

次回のIPOはいつなのか。など気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まずアリババグループについてですが、私はそこまで悲観的には見ていません。

確かにアントについては中国当局による厳しい監視がなされることになるでしょう。

今までのように簡単には融資をできなくなる可能性もあります。

しかし中国にとっても、外貨を稼げるアリババグループはとても重要な存在です。

IPOの延期こそされましたが、IPOそのものが白紙になったり、アリババグループの売り上げが大きく減少するような対策をする可能性は非常に低いと考えられます。

早ければ数か月程度、遅くとも今年中にはアントのIPOがなされるのではないかと思います。

ジャックマー氏は拘束中?「絵が送られてきた」の真相とは

しかし、非常に残念なのはジャック・マー氏が中国当局に拘束された可能性が高いことですよね…。

ジャック・マー氏についての情報は長い間ありませんでしたが、ジャック・マーとの親交が深いとされているソフトバンクグループのCEO、孫正義氏が言及されていましたね。

ソフトバンクグループの決算発表の場にて、孫正義氏は

「お互いの共通の趣味が絵であり、彼(ジャック・マー)から絵の写真が送られてきた。」

「普段からビジネスについてというよりかは趣味について話すことが多く、その時も元気そうだった。」

旨発言しています。

このやり取りがチャットで行われたのか、電話でのやり取りなのかは明言しませんでしたが、少なくともジャック・マー氏との連絡を取ったことが明らかとなりました。

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※新たな情報がありました。以下ブログに詳細記載しましたのでご確認ください。

アリババ、ついに国有化か…。中国共産党が狙うのはマー氏の知恵と功績

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